高校新卒者採用を成功させるためのシンプルな方法

このタイトルに興味関心をお持ちということは「高校新卒者採用」をすでに実施されている、もしくは検討されている企業の経営者や採用担当者の方だと思います。
ここでは既に「高校新卒者採用」を実施されている、もしくは検討されている企業向けに「高校新卒者採用を成功させるためのシンプルな方法」を紹介させていただきます。(新卒高校生採用ルールをご存知という前提での説明になりますことを、予めご了承ください)

(ルールを守って)年間を通じてPRを行う

高校新卒者採用に携わっている企業の方であれば、「『年間を通じてPR』ってルール違反になるのでは?」そうお感じになる方も多いかと思います。

それもそのはず、例年、企業による学校への求人の申込、訪問開始は7月1日以降と決められているためです。ここで皆さんに気づいていただきたいのは、この「7月1日以降」という縛りは、あくまでも「求人募集に関しての縛り」ということです。

つまり、裏を返せば、求人募集以外の企業PRに関しては、特に時期的な制限はないということなのです。このことをハローワークから企業に推進していることも実際に確認しています。

ただし、注意しなければいけないことは、過度に学校を訪問することは避けた方が良いということ。
「企業PRを行う手段=学校訪問」と考える企業が多いのですが、これを読んでいるあなたも同様の考えを持っているのであれば、少し考え方を柔軟にしていただく必要があります。
これは高校の先生の立場になれば、すぐに理解できます。

企業が、企業PRで高校を訪問する回数が増えれば、当然なことですが、先生はその分来客対応に時間を割かれます。それが続くと、教育機関としての運営に影響が出てきます。どんなに企業に魅力があったとしても、このようなことへの配慮ができない企業は、残念ながらPR訪問が逆効果となり、印象を落としてしまうこととなりますのでご注意ください。

郵送物で企業PRを定期的に行う

そこで、私どものクライアント企業には、極力、学校訪問を行わずに、高校の先生の時間を奪うことなく、企業の魅力を伝える方法を推奨しています。

その方法とは、ニュースレターや社内報といった広報物を郵送でお届けするという、至ってシンプルな方法です。「なんだ、そんな簡単なことか」そうお感じになる方もいるかもしれません。
実にシンプルな方法ですが、実際に私自身が、高校新卒者の就職活動を知るために、高校で就職指導を行なった経験があり、このPR法を実施している企業はほとんどありませんでした。

ただ、ご存知の通り、「超売手」といわれる高校新卒者採用マーケット。
普通系高校でも7月1日に求人が解禁されると、一つの高校に山のように求人票が送られてきます。「うちは800枚とどきました」「今年は1000を超えました」という高校の先生方の声はざらです。こういった中で、いかに採用競合企業を出し抜いて、進路の先生や生徒に自社をPRできるか、高校新卒者採用を成功させるうえで、非常に重要なポイントとなります。

広報物に掲載すべき情報とは?

ニュースレターや社内報を定期的に学校へ送ることで、自社PRを行うことが有効であることは何となくおわかりいただけたと思います。では次に重要な中身。どんな情報を届けるべきなのか?について説明させていただきます。

これに関しては、実際に高卒の若手社員がいれば、その社員に「高校生のときにどんな軸で応募先企業を選んだか?」をヒアリングしてみましょう。実際の若手社員が、知りたいと思っていたことを把握して、それを元にして広報物を作っていけば良いのです。

ただ、もし高卒の若手社員がいないという企業の場合であっても、既存の社員さんに「入社した理由」「長く働いている理由」「自社の魅力」をヒアリングしてみることをお勧めします。社員にヒアリングすることで、経営者や採用担当者さえ気づいていなかった自社の魅力を再発見することができ、広報物に掲載すべきPRポイントが見えくるものです。

このPR方法が有効な理由

ここまでニュースレターや社内報といった広報物を定期的に学校に届ける方法をお伝えしてきました。

超売手市場で毎年7月1日以降、高校には山ほどの求人票が企業から続々と届けられるなか、郵送物とは言えども年間を通じて定期的に広報物を送っていますと、少なからず「社名」が進路担当の先生の頭に残ってくるものです。

「あ、この社名は、いつもニュースレター送ってくる〇〇社だ」そう覚えて頂けるだけでも大きなメリットなのですが、このPR方法が有効な理由は、もう一つあります。

それは、定期的に情報を届けることで貴社専用のファイルが用意され、ファイリング保存される可能性が高くなるということです。

ファイリングされた貴社のファイルは進路指導室の一角におかれ、生徒が閲覧する可能性も高くなるかもしれません。また、就職担当の進路指導の先生が交代した場合、引き継いだ新任の先生に「情報が多くファイリングされている=何度もPRしてくれる熱心な企業」という良い印象を与えることにつながるのです。

広報物を定期的に届けられない場合でも、外したくない時期

広報物を定期的に郵送する有効性はわかったが、正直、そんなに送れない(このことに時間を費やすことができない)という企業も多いかと思います。

そういった企業の場合は、ピンポイントでこの時期だけでも、というお勧めなタイミングがあります。

それは新3年生となる新学期スタートの4月です。

この時期は5月の連休前後から三者面談を行う学校が多い時期です。そこに合わせて、ピンポイントで就職希望生徒の三者面談のテーブルに乗ることをイメージして、取り組むのも良いかもしれません。

学校訪問はしなくてよいのか?

ニュースレターや社内報といった広報物の活用をここまで熱く伝えると、「高校訪問はしなくて大丈夫か?」といった質問があります。

これに対しては「した方が良いです。でも、必須ではないです」と伝えています。
理由としましては、私どものクライアント企業の中には学校訪問は一切なしで、広報物の郵送だけで前年比30倍を超える応募のある企業も実際にあるからです。

このことは何を意味しているかというと、とりあえずしといた方が印象よさそうだからという「学校訪問」なんかよりも、生徒はじめ教員・保護者が知りたい情報が掲載されている広報物を「きちんと届け、残す」方が高校新卒採用においては有効だということです。

保護者だけでなく教員も、「親の気持ち」で学生に接しています。
ですから、親としては当然、「この会社は子どもが安心して働ける会社なのか?」「子どもを立派な社会人へと導いてくれる先輩や上司、経営者はいるだろうか?」「子どもがこの先、この会社に入ったらどうなるのか?」といったことは気にかかるものです。

当然、こうしたことを理解したうえでの「学校訪問」はされたほうが良いでしょう。結局、単なる挨拶よりも、何を目的とした学校訪問なのか、が重要なのです。

電話で挨拶を入れれば効果倍増

人間の感覚は面白いもので、たかが郵送物でも回数を重ねていけば、一度の学校訪問よりも大きな効果を発揮します。
また郵送物が届くころに確認を兼ねた「挨拶の電話」を入れると、直接会う以上の親近感や安心感を感じて頂けるものです。「結果、貴社へ生徒を推薦してみよう!」に繋がってきます。

まとめ

高校新卒者採用において
①企業PRは、年間を通じて学校に行なったほうが良い
②かといって、過度な学校訪問はお勧めしない(高校の先生も忙しいため)
③PRは、ニュースレターや社内報を定期的に郵送することが好ましい
④郵送であれ、学校との関係性構築は可能(実際に成功した企業もある)
⑤そのうえで、電話でのあいさつや学校訪問を行えば◎

当然のことながら、雇用条件など高校新卒者を受け入れる体制を整えなければ、どれだけ回数多くPRを行えども、入社後の定着や活躍などの結果に繋がるものではありません。
「新しい風を吹き込んでくれる人材がこれで当社に来る!」などとは思わないようにしましょう。

以上、高校新卒者採用における有効なPR方法をお伝えしました。
ぜひ、今回お伝えしたPR方法を活用いただき、教員や保護者の意向に沿った、かつ求めている情報を届けて自社PRを実践してみてください。